【獣医師コラム】
歯周病は万病のもと?
こんにちは!
世田谷サクラ動物病院です。
今回は、わんちゃん、ねこちゃんの歯周病の話です。
口内の歯周病菌は様々な慢性疾患を引き起こすことがあり、万病の元と呼ばれていて健康寿命を縮めてしまうこともあるので注意が必要です。 【原因】わんちゃんもねこちゃんも、歯磨きをしないと、歯や歯と歯肉の間に歯垢が溜まっていきます。歯垢は口の中の細菌(歯周病菌)の餌になってしまうため、放っておくと細菌が繁殖して歯肉炎になってしまいます。さらに、この歯肉炎は、歯茎の炎症ですが放っておくと歯の周囲の骨などの組織も悪くなる歯周病にまで発展してしまう可能性があります。
【症状】
歯肉炎になると歯茎からの出血や痛み、口臭、また、歯肉炎から歯周病に進行すると、炎症のために目の下の頬が腫れて破れる、よだれが鼻腔に入る事でくしゃみや鼻水が多くなる、また、歯がぐらついたり、抜けたりするだけではなく、歯周病菌や菌から出る悪い物質によって腎臓、肝臓、糖尿病、心臓病などさまざまな全身性疾患の原因にもなります。
【治療や予防】
歯周病について対症療法としては、抗生剤や消炎剤の投与がありますが、根本的には歯周病の原因となっている歯垢や歯石の除去と悪い歯の抜歯の治療が必要です。
歯石の除去については歯磨きでは難しく、麻酔をかけての超音波の処置が必要になります。
歯周病は予防が大切です!人間が毎日歯みがきをしていることからもわかる通り、歯周病予防の方法は歯ブラシを使った毎日の歯みがきなのです。ヒトでは歯垢が歯石に変わるのに3週間ほどかかりますが、わんちゃんではわずか3日程度、ねこちゃんでは1週間程度で歯石に変わってしまうため、毎日のケアが重要です。
歯みがきの仕方やケア用品については動物病院にご相談ください。
当院では2月~3月末に超音波処置による歯石取りのキャンペーンを開催する予定です。
実施については歯の状況を確認する必要がありますので、病院に一度ご来院されて獣医師にご相談ください!
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